富士山須走口 閉山式を斎行
【平成26年 富士山須走口閉山式を御斎行】
去る9月10日午前10時、当社社殿において、小山町観光協会主催・関係観光団体多数御参列の下、閉山式が滞り無く執り行われた。
閉山式は7月10日に斎行された開山式と対になる祭典である。
開山式が富士山の山開きを行う約2か月間の山小屋様と登山者・登拝者の安全無事をお願いする祈願の祭典であり、閉山式は約2か月間の山小屋様と登山者・登拝者の安全無事を感謝する報賽の祭典である。
すでに過日のブログや公式facebookで何度も触れているように、本来須走口の開山式は7月1日に、閉山式は8月31日に斎行された歴史的な経緯がある。その史実的期間が仮に短かったものであったとしても、富士山が世界文化遺産に登録された時点では、この7月1日・8月31日の日取りであった。
予てより、一部ではこんな声があった。
「開山式を行っても、積雪などで頂上まで登れないことは過去に何度もある。ならば、開山式を後ろにずらして、開山式=登頂出来るようにしよう」
その流れなのか、協議の末、本年は静岡県指導により7月10日・9月10日の日取りとなった。
しかし、結果は皆様の知っての通りである。
本年2月の大雪の影響などにより、7月1日どころか10日になっても雪は解けず、静岡県側の登山道3口(須走・富士宮・御殿場)の全線が開通したのは7月18日以降となった。
さらに、本年は天候不順の日が多く、台風などの影響も多かったことから、山開きの期間が終わってみれば、前年比22%減(静岡新聞より)という結果となった。勿論、天候だけではなく、他にも多くの要因(マイカー規制の強化など)があった思われるが、7年ぶりに25万人を割ることとなった。
尚、須走口では、本年は2万9109人で前年比20.3%減であった。
富士山の環境保全のためには、登山者数の制限は必要とされる一方で、山小屋様など先祖代々に亘って霊峰富士で生活を営んできた方々もいる上で、必要なこととはいえ無理無謀な登山者制限は避けることも考えなければならない。
そもそも、神社という文化・伝統を保持・護持する立場からすれば、富士山が信仰の山・文化の山として登録されたにも関わらず、昔より続いている祭典の日を無闇やたらに動かしたこと、また静岡県・山梨県の協議という足並みが揃わないことに、神様がお怒りになられて、本年のこういう結果を招いたということも考えられる。
入山料やら保全やらも確かに考えなければならない重要な問題ではあるが、あくまで富士山は信仰の山として登録された「世界文化遺産」である。歴史的な立場にも立脚した上で、今後の対策などを考えた頂きたい次第である。

写真は静岡新聞より(朝刊9月11日・22面記事)
去る9月10日午前10時、当社社殿において、小山町観光協会主催・関係観光団体多数御参列の下、閉山式が滞り無く執り行われた。
閉山式は7月10日に斎行された開山式と対になる祭典である。
開山式が富士山の山開きを行う約2か月間の山小屋様と登山者・登拝者の安全無事をお願いする祈願の祭典であり、閉山式は約2か月間の山小屋様と登山者・登拝者の安全無事を感謝する報賽の祭典である。
すでに過日のブログや公式facebookで何度も触れているように、本来須走口の開山式は7月1日に、閉山式は8月31日に斎行された歴史的な経緯がある。その史実的期間が仮に短かったものであったとしても、富士山が世界文化遺産に登録された時点では、この7月1日・8月31日の日取りであった。
予てより、一部ではこんな声があった。
「開山式を行っても、積雪などで頂上まで登れないことは過去に何度もある。ならば、開山式を後ろにずらして、開山式=登頂出来るようにしよう」
その流れなのか、協議の末、本年は静岡県指導により7月10日・9月10日の日取りとなった。
しかし、結果は皆様の知っての通りである。
本年2月の大雪の影響などにより、7月1日どころか10日になっても雪は解けず、静岡県側の登山道3口(須走・富士宮・御殿場)の全線が開通したのは7月18日以降となった。
さらに、本年は天候不順の日が多く、台風などの影響も多かったことから、山開きの期間が終わってみれば、前年比22%減(静岡新聞より)という結果となった。勿論、天候だけではなく、他にも多くの要因(マイカー規制の強化など)があった思われるが、7年ぶりに25万人を割ることとなった。
尚、須走口では、本年は2万9109人で前年比20.3%減であった。
富士山の環境保全のためには、登山者数の制限は必要とされる一方で、山小屋様など先祖代々に亘って霊峰富士で生活を営んできた方々もいる上で、必要なこととはいえ無理無謀な登山者制限は避けることも考えなければならない。
そもそも、神社という文化・伝統を保持・護持する立場からすれば、富士山が信仰の山・文化の山として登録されたにも関わらず、昔より続いている祭典の日を無闇やたらに動かしたこと、また静岡県・山梨県の協議という足並みが揃わないことに、神様がお怒りになられて、本年のこういう結果を招いたということも考えられる。
入山料やら保全やらも確かに考えなければならない重要な問題ではあるが、あくまで富士山は信仰の山として登録された「世界文化遺産」である。歴史的な立場にも立脚した上で、今後の対策などを考えた頂きたい次第である。

写真は静岡新聞より(朝刊9月11日・22面記事)
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